砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

野生の王国の掟

今日は、最近入社した社員とセールスに回っていた。


彼は最近まで別の州で5年ほど、他の会社で単身赴任で働いていたが、今回家族のいるラスベガスに帰って来た。


次のアポまで時間があったのでホテルのソファーに腰を下ろして雑談をした。


「どう、お父さんが帰って来て娘さん達も喜んでいるでしょう?」と聞くと意外な反応が返って来た。


「部長さん(私の事ネ)、僕はテレビの「野生の王国」が好きでよく見てたんですよ」


何の話しなのか一瞬戸惑った。


「アフリカのサバンナにいるゾウの群れはは女系集団何ですよね。

その群のリーダーは最長老のお婆さんで、オスは生殖の時期を終えると群れから離れて孤独に年老て行くんです」



彼は5年の単身赴任を終えて家族の元に帰ったのだが、なかなか家の中で居場所が見つからないそうだ。


朝早く起きて台所の洗い物をしたり、小学生の三女の学校の迎えに行ったりして存在感を獲得しようとしているのだが、何となく存在感が薄いと感じているようだ。


「やはり5年の単身赴任は長すぎたかな」と彼は言うが、私なんぞもう14年やっているぞ。

2027のリタイヤまで数えれば、かれこれ16年になる。

なので、彼の話に耳を傾けない訳にはいかない。


彼の話は続く

「コレも野生の王国でやってましたが、アフリカの目も見えない年老いた水牛は近づいたら危険だそうです。

周りが見えないから、怯えて何にでも突進してくるそうなんです。(キレる老人か!)

でもやがてはライオンの餌食になる、そうした水牛の殆どがオスなんだそうです。」

(何とも辛気臭い話だなぁ〜)



「え〜だって君が一生懸命働いて家族支えて、娘さん達も大きくなったんだから、感謝してもらうべきだよ」

と励ますが「ゾウの群れは経験豊かな年長のメスの決定に従うようになっているんですよね」と


アッそう⁉︎


突然聞いてしまったシビアーな「野生の王国の掟」に、何とも興味深い女系王国の世界を垣間見てしまった。


「いやいや大丈夫だ!群れを追われたライオンは辛い修行をして立派になってから、メス集団のボスになるって『ダーウィンが来た!』(NHK)でやってたぞ!

ライオンの群れのプライド(集団)は殆どメスだがボスはオスだ」と励ました。


しかし実は、ライオンのプライド(群れ)の支配者はメスでして、オスがボスで居られるのはメスが認めないとダメだそうです。

だからオスは自分のポジションを他のオスに奪われないか心配のようですな。


"オスって辛いなぁ〜"



いやはや「野生の王国の掟」は厳しいものです。


セールスが終わり別れて帰る彼の姿に、先ほど聞いたサバンナのゾウや水牛の姿が浮かんでしまった。


プロの単身赴任者である私も、次の「母の日」で家長としての存在感を高めないとヤバイと思うのでした。

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