砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

空港に向かうバスの中で。

世にも不思議な事があるものだ。


ラスベガスに帰る為、ロスのUnion Station からLAX(ロス空港)に向かうシャトルバスの中で声をかけて来る女性がいた。



「すみません、日本の方ですか?」


ちょうど通路を挟んで横の席のウラ若い女性である。


3週間前のラスベガスに行き飛行機でも、偶然隣りが日本人のIT女性だったが今回は世界一人旅の女性。


この時期に日本の女性の1人旅は超珍しいのに、2回とも隣りに来るとは偶然にしては出来すぎている。


何でもトルコ、ヨーロッパ、チリ、ボリビアを通過して、ニューヨークから今日の朝ロサンゼルスに着いたそうで、これから日本に帰るそうだ。


更に驚いたのはニューヨークからグレーハントバスに乗って3日掛けてロサンゼルスに着いたと言う。



昔は「地球の歩き方」片手に世界旅行する日本人はよくいたが、最近は聞かなくなったと思っていた。


更にもっと驚いたのは、途中バス乗り換えのボルチモア(確かそう言ったと思う)で、荷物を移し変えてくれなくて全てを失ったと言う。


トルコ、ヨーロッパ、南米のお土産は全て失ったそうだ。


2か月間のバケーションで買い集めた思い出の物を喪失するとはさぞかしショックだろう。


幸いにもパスポートと財布にスマホは身に付けて居たので、帰国は出来るそうだ。


英語は全く話せないと言うし、心細くも国際空港に向かうバスの中で、日本人が横に居たので嬉しかったのか話が尽きない。


一人旅は初めてではなく、東南アジア方面は行った事があり、ゴチャゴチャした町が好きなそうだ。


「へ〜アメリカに35年って凄いですね〜」と言われたが「英語話せないで世界を一人旅するアナタの方が凄いよ、しかもこの時期に....」と心の中で思った。


パスポートを手渡して見せてくれたり、ボリビアやチリで撮った写真をスマホを渡して見せてくれた。(もうちょっと人を警戒した方が良いかな)


お宝写真が残っていたのは不幸中の幸いである。

それぞれの国、町での写真は楽しそうだった。


しかし、こんな時期に女一人で世界を旅するワケは何だろうと思うのは無粋であろうか。


「恋に疲れた傷心の旅」だったらオッサンが聞いてはいけない領域である。


でも一応聞いてみた。「どうしてこんな時に一人旅を?」


「実は昨年自動車事故に遭って、その時の労災保険が出たので慰労の旅に出んです」


「え!身体大丈夫だった?骨が折れるとか?」と聞くと。

「いえ、血は流れたけど骨は大丈夫でした。気を失ったけど丁度自衛隊の救急隊の方が近くにいて、病院まで運んでくれたんです」


何か運が良いのか悪いのか分からない女性だ。


飛行機は明日の朝なので今夜は空港の待合室で一晩過ごすと言う。


「袖触れ合うも何かの縁」である「明日の出発までに何か困った事があったら電話して下さい」と言って僕の名刺を渡した。


ついでに奥さんが持してくれた羊羹と飴ちゃんをあげたら偉く喜んで、バスの中で直立してお辞儀してくれた。(面白い奴っちゃ)


「私、毎年富士山登るんですが、その時持って行くのが羊羹で、頂上で食べると格別なんです。有り難うございます!」


若いって良いですね〜😅


聞いた事も無い飛行機会社のチケットで大丈夫かなと思ったが、無事帰国する事を願った。

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