砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

主婦の本能。

母の日の前日の土曜日は毎年ロサンゼルス リトル東京にあるメソジスト教会のバザーがある。


日系人教会なのでバザーには思いがけない掘り出し物があり、奥様は毎回楽しみにしている。


コロナ パンデミックで過去2回は取り止めになったので、今回は気合を入れて行ってきたそうだ。


僕もラスベガスからロスに帰り、息子がユニオン ステーションでピックアップしてくれて、そのまま奥様とバザー会場で待ち合わた。


掘り出し物をごっそり担いでいるかと思っていたが、そんな感じでも無い。

不思議に思い「どうだった?何か買ったの?」と聞いても「チョットね...」と言葉をにごす。


家に帰って部屋に入るとゴソゴソとバックの中から出して「コレしか買えなかったのよ〜」と見せられたのはトイレの便座カバーだった。


3時間もかけて便座カバー1つとは.....,。


そんなのダイソーに1ドルで売っているよな〜と思ったが気のどくなので言えなかった。


金目の物はオバさん達の激しい争奪戦でドンドン先取りされて行き、少し遅れたら大した物が無かったそうだ。

(朝早く行くつもりが、息子の寝坊で出遅れたそうである)


デパートのバーゲンセールで繰り広げるオバさん達の争奪戦もそうであるが、お宝の掘り出し物を手に入れる為に主婦の本能がピカーと目覚めるのである。




普段ボーとしていても急にスイッチが入って、目つきさえ鋭くなるから不思議なもんだ。


今回もスーパー マーケットでの買い物のお供をしたのだが、僕がカートを押しながらブラブラしているとスピードが遅いと感じたのか「ホラ!私にカートを頂戴!」と言ってピューとカートを滑らせながら戦闘態勢に入る。


マーケットの中を縦横無尽に駆け巡りながら、少しでも良い物を少しでも安く買おうと眼を光らせている。


数学がさほど得意でも無いのに瞬時にセール プライスを計算し、最近記憶力が落ちたと言う割には今日が何が安いかを記憶している。


生鮮コーナーでは熟練の職人が鑑定する様に野菜や果物を選別し、肉のコーナーでは目的の肉がないと係りの兄ちゃんを呼び出して持って来させていた。


「あの肉係りのスパニッシュと友達なのか?」と聞くと、サービスしてもらう為に何時も声掛けて手懐けているらしい。

「そこまでやるか⁉︎」


あたかも獲物を狙うハンターの様な集中力で買い物をする奥様を駆り立てるのは、主婦の責任感か あるいは本能であろうか。


安月給で家計をやりくりする為には、良い買い物をしなければならないと言う主婦のプロ魂だろうか。


最後にはレジのレシートをジーと見てミスが無いか確認して満足気に戦闘は終わる。


毎日そんな戦いをしている奥様に母の日に「バザーの便座カバー1つ」では余りに可哀想なので、Uniqlo に連れて行った。





帰りは友人の寿司屋でToGo。



母の日は奥様の台所仕事無しで労いました。



「主婦業なめたらアカンで〜」と思ったしだいです。


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