御柱祭の謎 その1
ここ3日ほど「御柱祭の謎」について色々学んでいた。
今年は数えで7年に1度の諏訪大社御柱祭が行われている。(4月2日〜6月15日)
会社でアメリカンの社員に「木落とし」の動画を見せると「OH MY GOD !!,😱 Why ?? 」と連発しながら驚いていた。
怪我人や死人さえ出たと言うと「クレイジー」と唸っていた。
感謝祭やクリスマスの様なアメリカの祭りの感覚とは確かに違いますよね。
「日本三大奇祭」と呼ばれる御柱祭だが、外国人から「何故?何で?」と改めて聞かれると答えに窮してしまったので調べてみた訳だ。
まずNHKの古代ミステリー「御柱 最後の縄文王国の謎」を見た。
興味深い内容だった。
矢尻や刃物となる黒曜石を産する諏訪は、縄文人の一大勢力圏であった。
彼ら縄文人にとって生活の糧である木の実や鹿など、必要な全てを与えてくれる山や森は神聖な場所だった。
この恵みを下さる森羅万象の神(精霊)をミシャクジと呼び、ここから精霊のやどる巨木、巨石信仰が始まったそうだ。
このミシャクジ(精霊)の声を聞くシャーマン的長の存在が洩矢(モリヤ/モレヤ)神と呼ばた。
しかし、この縄文王国に大異変が起こる。
「古事記」には出雲の大国主命が大和側に「国譲り」をするが、次男の建御名方神(タケミナカタノカミ)が反発し戦うが追われて諏訪の地まで来る。
諏訪に伝わる神話によると、諏訪地方には「古事記」の国譲りの話とは別の神話が言い伝えとして残っているそうだ。
それはこの土地に元々暮らしていた洩矢神(モリヤ)を長とする縄文系狩猟民族と、建御名方神率いる弥生系(出雲)稲作民族が争う事となる。
しかし弥生人の建御名方神が勝ち、負けた縄文の神洩矢は和して建御名方神に仕える。
さすが「和」の心を持つ日本人だ。
縄文文化と弥生文化が手を取り合って民を豊かにして行く。
プーチンさんに聞かせてあげたい話だ。
諏訪大社の祭神は建御名方神だが、この洩矢(モリヤ)の子孫が「守矢氏」として代々諏訪大社上社の神長官となっているのだからスゴイ。
話は戻ると、樹齢150年を超える精霊宿る御神木を大社の4隅に建てて結界を張る神事は、この地にあった縄文文化を脈々と継承している訳ですね。
こうした縄文と弥生の和によって私たちの民族が出来ている訳ですね。
実際に僕は弥生系の顔をしているが、兄弟や叔父さんは縄文系の顔立ちだ。
静岡は縄文系の遺伝子が日本の中でも強い方だそうだ。
さて「御柱祭の謎」はまだ明らかになった訳では無い。
巨木を御神木として諏訪大社を守る結界を作っているとしても、何故あそこまでして氏子達の祈りと念を込めて行われなければならないのか。
「ブラタモリ」でもやっていたが、諏訪大社が中央構造線と糸魚川静岡構造線の接点に楔を打つ様に有るは偶然なのか?
神道を推して蘇我氏に敗れた物部守屋の子孫と守矢家の関係の深さなど、色々と謎が多い諏訪大社である。
続きは、次回で。