砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

「大人の遠足」その1

人間、空を飛ぶと地上での出来事をフッと顧みるのだ。


ラスベガス空港を飛び立ち、ロスへと向かう雲の上で仕事、家庭、自分自身を顧みた。


社会人、家庭人としてやり残した事は何か?63にしてやっておかなければならない事などなど考えた。


車でドライブして帰る時は眠気との戦いで、そもそも瞑想などする事は出来ない。

しかも飛行機の中だと顧客からの電話からも解放される。

顧客の中には僕が24時間体制で電話を取ると勘違いしている人が数人いる。


そんな瞑想に1時間余り浸っているとロスが見えてくる。



ロス空港で家族と合流してサンデエゴにドライブした。

15年前に営業担当区域だったので、勝手知ったる道である。


熱波の為か飛行機のスケジュールが90分遅れた為、初日の予定も大幅に変更。

しかも大渋滞。


La Jolla ビーチに着いたのは5時を過ぎていた。


サンセットを見ようと人が沢山集まっている。


アメリカ西海岸の日没は8時なので、まだまだ時間がある。


ここはアザラシやペリカンが生息するビーチで、アザラシの鳴き声が波の音と共に響いている。


環境保護の為、このビーチのエリアは人が近づけ無くなっていた。


ドライなネバダ砂漠に住んでいると、無性に海を見たくなるのが駿河っ子だ。

「駿河湾の飛魚」と呼ばれた(?)、オイラの血がさわぐ。


息子達に「この海のような大きな心を持て!」と言うと「また始まった!」と言う顔をする。


単身赴任のオヤジは語りたいものなのだ。

12年もやっていると「通い夫」ならずも「通いオヤジ」だ。





夕陽を背に今夜泊まるホテルの近くにある、日本食レストランに向かう。


昔、担当していたお店なので懐かしい。


シェフも突然現れたのでビックリしていた。




長時間ドライブだったので空腹の極み。


出て来る料理を貪る様に食べる。



周りのテーブルでは家族が楽しそうに会話しながら食べているが、僕らは長時間ドライブで嫌と言うほど話して来たので黙々とたべる。


まさに全集中の呼吸で食べた。


周りから見たらさぞかし異様な家族に見えたであろう。

この日はホテルに帰ってバタンキュウ。


「大人の遠足」は始まったばかりであった。

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