砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

謎の5ドルオジサン?



昼前に奥様から電話がかかって来た。

ゼイゼイ息切れをしているので「どうしたんだい?」と聞くと、坂の上のKHさんの家にお寿司を届けて来たと言う。

ロサンゼルスのオジサンの家は丘と丘の間にあるのだが、その坂の上にある大きな白い家にKHさんが一人で暮らしている。

KHさんは70を超えた上品な日本人のお婆さんで、7/4の独立記念日の花火大会には毎回奥様と息子達を招いて下さる。

ここのプール付きの庭から見える夜景はロサンゼルスを一望出来てかなりスゴイ。

KHさんは犬の散歩で我が家の前をよく通るので、誰にでも話しかける奥様と仲良くなったそうだ。


お持ちしたお寿司は近くの日系マーケットで働いている奥様の友人が売れ残ったら持って来てくれる物だ。

余分に頂いたら寿司好きのKHさんに持っていっている。

今日も奥様がお寿司弁当を持って行ったら「もうアナタの所には5ドルが来ていたかしら?」と聞いて来た。

奥様は何の事か分からないので詳しく聞いてみると、最近近所の郵便受けに$5を入れて回っている貴徳な人がいるそうなのだ。

その謎の人物は夜、人知れずお金を配っているらしい。

「鼠小僧次郎吉か⁉︎」


こうした殺伐としたコロナ禍の中、本性に目覚め、陰徳を積もうとされる人が出て来たのであろうか。


「私の友達のお話なんだけどね」とKHさんは話を続ける。

KHさんのお友達がドライブ スルーでハンバーグをオーダして支払おうとしたら店員さんに「前の車の人が貴方の分も払っていってくれたわよ、You have Good luck !」と言われたそうだ。

小さな事だけどコロナ禍や大統領選挙後のガサガサした世の中で、こんな話しを聞いていると心がチョット温かくなる。

人間の本性は恩を与えられたら、その恩を他に返そうとするものだ。

「そんな良きヒューマニティー(人間性)のGive & Take が、良きコミュニティを作って行くだな」とつくづく思った。


さてその謎の5ドルオジサン(?)は我が家には来てくれるのだろうか?

「山の手のお金持ちの家に$5を配るより、谷間に住むワタシらにこそ下さい〜」と奥様は言う。

「未だ政府から何の支援金を貰って無い我が家には5ドルと言わず50ドルお願いします〜」と郵便受けの横に書いといたらどうかなどなど奥様と案を出しあった。



「お金を入れ安くする為に箱の穴を大きくして見たらどうか⁉︎」と奥様は言う。

果たして下市民の浅はかなアイデアは5ドルをゲットできるだろうか⁉︎

明日から郵便受けを毎朝チェックする奥様の姿が目に浮かぶなぁ。

オジサンもベガスで「1日に一つは他の為になる何かをするとしよう」と思いました。

「一日一善」

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