砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

六の宮の姫 霊的事件 その2

手代木さんの霊現象解決の鍵を持つ本と言うのが芥川の短編小説「六の宮の姫君」でした。


ブログなのであらすじを長々と書けないので簡単にまとめます。


平安時代のお話です。
父母に愛されて育った六の宮の姫君でしたが、その父母が亡くなり生活苦に陥ります。
乳母の薦めで貴族の男性に嫁ぎますがそれも束の間、新婚の夫は父が任じられた陸奥守に付いて行き5年間離れる事となります。



しかし夫は陸奥で新しい妻も娶ってしまい(不倫だね)、姫は捨てられってしまいます。


再び生活苦に陥いる姫ですが「もう何も要らぬ、生きるも死ぬも同じじゃ~」と諦めの言葉を吐き、自ら生きる努力も無く、流されるままに落ちぶれて行きます。


九年が過ぎ、京に帰った夫は良心の呵責を感じながらも姫を探しますが六の宮の家は廃墟と化してます。


やっと見つけた姫君はすでに病と衰弱で朱雀門の曲輪の近くで死に掛かっています。


乳母は近くにいた法師(実は高僧)に姫の為に読経を頼みますが、法師は「往生は自力でするものゆえ、自分で阿弥陀佛の御名を唱えよ」と言います(主体的な信仰を諭す)。


しかし姫は極楽と地獄の入り口を見ながらも、自ら救いの努力を主体的にする事なくあきらめの思いを持ちながら息を引き取ります。




その後、その朱雀門で女のすすり泣く悲しい声を聞いたと言うお侍に、法師は「あれは極楽も地獄も知らない不甲斐ない女の魂だから、御仏を念じてやれ」と言われます。

物語はここで終わります。


何かに引きつけられるように、この短編を読んだ教会長がフッと顔を上げると、いつのまにか目の前に手代木さんが立っていて「何で私の本を読んでいるんですか〜⁈」と幽霊のような青白い顔で話しかけてきました。


梅宮教会長は何か感じる物があり、色々調べて見ると手代木さんの先祖は平安時代に都落ちした藤原家の支流である事が分かりました。



芥川の短編集は平安末期に作られた今昔物語の実話(?)を題材にした物が多いようです。


六の宮の姫君と手代木さんの血統的関係などは調べようはありませんでした。

しかし、手代木さんに憑依している霊が六の宮の姫と同じような「悲しみと諦めの恨みの霊」「流されるまま生きた不甲斐ない女の悲しみの霊」である事は確かです。


さて、手代木さんが如何にしてこの霊的問題を克服したかは、次のブログで。


日本からのお客様が来て急に忙しくなったので.....。

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