昭和8年「主婦の友」御婦人の心得
今回LAに帰った時に、またまた凄まじい本を奥様から渡されてしまった。
「主婦の友」の新年号付録「家庭作法寶典」である。
昭和8年の本だ。
昭和8年と言えば日本は国際連盟を脱退し、ドイツではナチスが台頭して来た時代だ。
アメリカはフランクリン ルーズベルトのニューディール政策だな。
なんで戦前の本がロサンゼルスに住むオジサンの元に巡って来たのか?
また近所の爺さんだろう。ジイさん何者じゃい⁉︎
パラパラと読んでみるとなかなか面白い。
男女の付き合い方、お見合いの時の作法、結婚式などが中心に書かれている。
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第二次大戦前なので伝統を守りながらもモダンな表現が多い。
「『男女交際の一切の心得』では
男女の交際は、たとえどんなにお親しい間柄でも、礼儀正しく、真面目に、そしてお互いに尊敬ある態度を取って頂きたいものです。
俗に『李下の冠、くわ田の靴』と言う諺があります..,,,,,
自分は潔白であるからと言っても、人に見誤れるような行為は、お互いの恥辱であります。」
うーん ム、難しい諺を使うな〜、さすが昭和初期。
「男女一緒に散歩する時の心得」なる物もあり、「石につまずいた時」の対象方法が書いてある。
男性が女性を助けるのだが、「婦人は丁重にお礼の挨拶をして、お互いいつまでも、それにこだわらね事です。
こだわるから、僅かなきっかけが過ちを作る因になるのです。」
と書いてある。
石で転んで過ちを犯すもと???
まあ、そんな事もあるかもしれませんね....。
その他 男女一緒に物を食べる時とか、家を訪問する時の心得などなど書かれてある。
しかし、「主婦の友」なんだから、主婦の心得はオジサンが読むというより奥様が読む物ではないかと思う。
オジサンには「隠密同心、心得の条」の方があっているかな。
我が命我が物と思わず。
武門の儀、あくまで陰にて
己の器量伏し、ご下命如何にても果すべし
なお
死して屍拾うものなし
死して屍拾うものなし
なんかサラリーマンの心得に通じていたりして。
でも
屍ぐらいは拾って下さい。人の迷惑になりますから。