砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

ライバルの、お見舞いに行ってきました。

今日はリハビリ センターに見舞いに行ってきた。
友人でも無く、知人と言う表現も当たらず、しいて言えば商売ガタキのH氏である。


オジサンがラスベガスに来てから10年、セールスというリングの上でしのぎを削ってきたライバルの男だ。


「今年に入ってから姿を見ないな」と思っていたら、リハビリ センターに入院していた。


年末年始この業種はかなりハード ワークだったが、66歳のH氏にとってもキツかった様だ。
体調不良でドクターに行くと血圧が220まで上がっていたらしい。
200を超えたらメルトダウンが始まっちまうではないか。
問答無用で血圧が下がるまでリハビリ センターにぶち込まれたそうだ。


見舞いに行ったら、相変わらずの人懐っこい顔で喜んで迎えてくれた。
車椅子で左半身が麻痺している様だ。


ドクターに言わせると、前に軽い脳溢血をしているらしい。


「え!そんな記憶が無い」と答えたが自覚が無くてもなる事があるそうだ。


もともと高血圧持ちで酒飲みなので、よっばらって倒れたと思ったら実は軽い脳溢血というケースがあるそうだ。


寒くなると左足を引きずりながら歩いていたので痛風かと思っていたら、その脳溢血が原因だったのだ。


口は相変わらずの饒舌だったが、やはり動けないのは辛そうで痛々しい。


H氏はライバル会社の安売り大魔王としてこの業界では有名で、オジサン達を苦しめて来た男である。
セールスもどちらかと言えば正攻法では無く、リングの下で場外乱闘の様な技をよく使う。
ほとんどハゲて、歯も無い状態なのでハゲタカ先生とかハイエナ先生と呼ばれていたが何処か憎めない。
彼は色んな店から出入り禁止になっても、何故かそれをひっくり返して売り込む返し技を持っている。


「お互い、もう長く魚屋やってるね」と言いながら、たわい無い話をして来たが、最後は健康が一番という事で終わった。


H氏は韓国系の会社で唯一の日本人で働いているので、同じ見舞いに来るにしても日本語が通じる方が嬉しいのだろう。


3Kと呼ばれるこの業界で、昔からやって来た日本人もずいぶん少なくなった。


日本鮮魚を売るのだから日本人が主流だったが、今や韓国系、中国系、メキシコ系の会社も参入してさながら戦国時代である。
会社は違えど世代も同じだし、同じような苦労を通過してきたので、話は尽きないものだった。


「早く回復してセールスのリングに帰って来て下さい」と伝えて別れて来た。
また、たわいのない話をしに行ってあげようと思う。

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