砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

限界カンパニー

限界集落という言葉がある。
過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落を指すそうだ。


実はオジサンの会社も平均年齢が60歳を超えようとしているので「限界カンパニー」となろうとしているかもしれない。


日本食品流通業界なので営業は日系人が多くなるわけであるが、なかなか若い日系人は入社してこない。


オジサン達の顧客のお寿司屋さんも日本人は年寄りが多くなり、若い職人は韓国人、中国人や東南アジア系になっている。
若い日系人は朝早く、キツイ仕事は選ばなくなってきているのかもしれない。


カルフォルニアのサンタバーバラは美味しい雲丹が取れて日本の築地にも輸出するぐらいだが、最近入荷状況が良くない。
理由を聞くと悪天候故だが、もう一つの理由にウニを取るダイバーが高齢化して少なくなって来ているそうだ。


確かに波が荒れてる時も寒い時も海にダイブするのは命懸けである。


今の若い人達はもっとリスクの少ない仕事を探してしまうようだ。
この職業も「限界ビジネス」だ。


当然ダイバーに払う金額を上げなければならない状況になるので、今週から5ドル値上がりとなり、築地から入れている北海道根室の雲丹と同じぐらいのプライスになる。


水中ドローンみたい物を作って雲丹を取る時代がすぐ来るかもしれない。


60歳を超えた人間が多くなるとどうも勘違いや思い違いが多くなる。
朝3時に起きて会社に着くと、まずお客様からのオーダーをコンピューターに入力して行くのだが、入力ミスが起こると大変迷惑な事になる。


前は「オマエ何やってんだ~」とか「どうすんだよ!」とか裁きの言葉が交わされていた。
しかし最近は「もうみんな60を超えている人には優しく接しよう」「しょうがないと思って、愛をもって受け止めよう」という方向になってきた。


「許せ、愛せ、団結せよ」というわけで「いたわり合う会社」になっているわけだ。
これも「限界ビジネス」によく見られる傾向かもしれない。


「まあ人生100歳を超える時代だから、今の60歳は一昔の40歳ぐらいのもんだ」と気持ち的には言い聞かせているが、なかなか身体は「限界体力」であるのも事実だ。


もっともスパニッシュのドライバーや清掃係は20代、30代なので、彼らを含めればグッと平均年齢を下げる事が出来る。
しかし日本の食文化の美味しさ素晴らしさをアメリカに伝える仕事なので、やはり若い日本人を探してみようと思う。


朝早く起きれる若い日本人がラスベガスにいるかは大変不安であるが。
(オジサンの2人の息子は無理そうだ)

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