砂漠の徒然草のブログ

ネバダで単身赴任、心の泉を求めて彷徨うワタシ。

そこに愛はあるのか!

飛行機で1時間のMY HOME。

先の週末LAの家に帰ったが、今回は初めて飛行機を使った。


通常ベガスからロスまでは車で片道4時間半だが飛行機だと約1時間。
経費は行き帰りのチケットで86ドルだった。これは安い。


プリウスのガス代は行き帰り50ドルで済むが、事故やスピード チケットを切られる心配がある。
飛行機は待つ間も、乗ってる間も紅茶を飲みながら本を読めるのが良い。
なんで早く飛行機にしなかったのか、我ながら疑問である。


そろそろ飛行機にしようと思ったのは60歳を超えて体力的な自信がなくなって来たからである。
朝3時に起きて9時まで6時間働き、それから4時間半の運転をするのは60歳になったオジサンがやる事ではない。
プリウスも中古車だが、オジサンも中古車だ。
中古車には中古車の扱い方がある。


いたわって使わなければ砂漠の中で立ち往生する。
ましてや夏になれば120℉(49℃)を超えるネバダ砂漠だ、車も人もバテてストレス倍増である。


今までの習慣的行動を変えてみるのも色々と発見できるものである。


使った飛行機はJET BLUE だがUNITEDやAMERICAN AIRだと400ドルだ。


何かどう違うか比べてないので分からないが、たった1時間の飛行時間でサービス面が違っても安い方が良い。
飛行場もLos Angels  Air portではなくLong Beachだ。タラップで飛行機にのるローカル感が好きだ。.


今回飛行機の中で読んだのは百田尚樹氏の『逃げる力』である。
暴言王なので好き嫌いが分かれるかもしれないが、なかなか面白かった。
こうゆうとき読む本は、あまり固い本でない方が良い。



自分も逃げるのが嫌いな性格なので、気付いた時にはかなりストレスをためて病気で倒れた事が2度ほどある。


仕事や人生に玉砕は避けて、しぶとく生き残るために「積極的逃走」「積極的撤退」は必要だと思う。


事に失敗したら深みに入る前に、立ち止まり、反省し、改善方法を見出す事が出来る力はビジネスの世界では必要となる。人生も同じだ。


中古車で疲れたオッサンが灼熱の砂漠を長時間運転す危険行為をやめる事も、過去の習慣的行動からの『逃げる力』かな。

春のHuntington Library

春の花を見にハンティントン ライブラリに奥様と足を運んでみた。


もともとは、鉄道王といわれた実業家ヘンリー・E.ハンティントン (en:Henry E. Huntington) の邸宅だった建物で現在は図書館、イギリスの肖像画や18世紀のフランス家具などのコレクションで有名な美術館である。

 

〈グーテンベルク聖書〉


図書館には稀覯本や装飾写本などが豊富にコレクションされており、『グーテンベルク聖書』、ジェフリー・チョーサーの代表作『カンタベリー物語』のエレスメア装飾写本 (en:Ellesmere Chaucer) といった歴史的・美術的価値の高い書物がある。また、第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンに関する数千の文献が所蔵されている。
≪ウイキペディアから引用≫ 



ここには年に1回は奥様と来ている。家から車で25分ぐらいにある。
美術館は展示物を変えているので飽きることは無い。

   


これが個人の邸宅だったと言うのだから日本の格差社会など比べモノにならない。


奥様は「これに比べたら我が家はウサギ小屋だよ」とつぶやく。
オジサンは「こんな家に住んだら掃除だけで一生終わる」と反論。
まあ、掃除はメイドさんや使用人の方がするのでしょうが。

 

窓からの光の入り方が味を出してます。


日本庭園 数々の映画の撮影に使われました。良く撮れたと我ながら思う。

 

茶室には五月人形が

 

念願の桜を見る事が出来ました。


ここでオレンジの水玉模様のワンピースが良く似合うスレンダーな髪の長いお嬢さんとすれちがいました。
「ああした色のワンピースいいよね」とオジサンが言うと、
「前に試着でピッタリ合うワンピースが見つかったと思ったが、よく見たらマタニティ(妊婦服)だった。」と奥様がボソッとつぶやく。


頭の中で一句できました。
『ワンピース 似合うと思えば マタニティ』(口には出せませんでした....)


次はバラ園

絵を描いている人もいました。オジサンの絵描き魂が少しうずきました。


施設の25パーセントしか回れませんでしたが、良い運動になりました。

ストレス解消には美しい体験をする事ですね。

おまけはチャイニーズ ガーデン。最近拡張しています。


Rocky Mountain越え

先日、ST Goerge市に渓谷を超えてドライブしたが長距離なのでYさんと2人でドライブして来た。
Yさんの家族はデンバーに居るので、デンバーからラスベガスへハイウエー70を何度かドライブしたことがあるそうだ。このハイウエー70は実に美しい道です。


30年ほど前になるがオジサンはNon-Profit Organization (NPO)のボランティア活動でハイウエー70を使ってロッキーマウンテンを越えた事が何度かある。


ジョン デンバーのカントリーロードの曲を口ずさみたくなるような道もあれば、岩に囲まれた渓谷や、絶壁をだどるスリルとサスペンスの道もあった。


あれはちょうど今頃の季節だったと思うが、男女6人ぐらいの若者と大型バンでロッキー越えを試みた。
翌日の昼までにコロラド スプリングに着かなければならなかったのでドライバーを交代しながら夜も徹して山越えする事にした。
ロッキーの麓の町まではオジサンが運転したが、少し粉雪も降ってきたし山道に自信があると主張するアメリカンのアーノルド君に夜の運転を任せた。
助手席にはおしゃべりなジョニーを座らせた。
彼女はドライバーに居眠り運転をさせない役目がある。
オジサンは後ろの席でウトウトと眠りについた。


夜の11時頃だっただろうか、ずいぶん曲がりくねった山道をドライブしている事は眠りながらも分かっていたが、突然「ギャオー」というジョニーの叫び声が聞こえ、バンが揺さぶられながらスピンして止まった。
「OH My God!!」と叫ぶアーノルドの声に目を覚ましたオジサンや他の乗員が、体を起こそうとすると、アーノルドが「Don't move! 動くな!」と叫ぶ。
なんと! オジサン達が乗っているバンが道を外れて崖の端がら落ちる寸前なのである。
もはや左側のタイヤは地面に着いておらず、宙に浮いている。


下手に動いてバランスを崩せば谷底に真っ逆さまだ。
普通の谷底ではない、ここは箱根の山も函谷関も足元におよばない「天下の険」ロッキー山脈である。


どうやってバンから安全に脱出できるか、頭も動かざず目と口だけ動かして話し合った。
取りあえず3人の女子からゆっくりと車から外に出した。
そしてオジサン達もビクビクしながら無事に脱出したが、外は次第に吹雪始めて強烈に寒い。ウロウロしていたら「八甲田山 死の彷徨」だ。


こんな時間に車は通らないだろうと途方に暮れていたが、一台のジープが希望のヘッドライトを照らしながら山道を登ってきた。
ユタの大学生だった。事情を話すと「オッケー」と快く3人の女子を暖房のきいたジープの中に入れてくれた。カッチョ良いブロンドの若者が天使に見えた。
彼は麓まで降りてレッカー車を呼んで来てくれると言う。1時間ほど登ってきた山道を私達の為に麓まで降りて助けを呼んでくれると言うのだから有難い。彼が神に見えた。
まさに地獄に仏だ。
雪が降っているので女子達は一緒に暖かなジープに乗って麓まで行ってもらい、オジサン達男3人は2時間ほど雪のなか寒さに震えて待つことになった。


この時ほど「女子に生まれたら良かった」と思ったことは無い。



人は極限状態に陥ると本性が出て来るものである。マークはこの状況をネガティブに分析し夜のロッキー超えを計画したオジサンとアーノルドを裁いている。


運転していたアーノルドは谷に墜落しそうになった恐怖を思い出しながらも生きている事を実感して、神に感謝しながら「良かったな!俺たちはラッキーだな!」としきりにオジサンに無駄にポジティブな同意を求めてくる。
オジサンは寒空の中、この二人の会話を聞き流しながら助けが来るまでの時間を耐えていた。
アーノルドに事故の詳細を聞いたところ、居眠り運転だった。
単調な山道を走っている内にフッと眠けに襲われ、気付くと左側の崖にぶつかりそうになったので急ブレーキをかけたらスピンして左側の崖っぷちに落ちそうになってしまったそうだ。
「助手席のジョニーは気づかなかったのか?」と聞いたら、「彼女も居眠りしていた」と言う。
2時間ほどしてジープの若者がレッカー車を連れて来てくれた。


ほとんど落ちかけているバンをどうやって道に引き戻すかと思ったら。「バンパーにチェーンを巻き付けて引っ張るから、バンのサイドブレーキを外して来い。外したと同時にイッキョに引っ張る」という。
「ほとんど落ちかかっているのに、あのバンの中にもう一度入るのか」と聞き返したが、それしか方法がないそうだ。


誰が中に入ってサイトブレーキを外すかという問題になった。
下手をすれば、ブレーキを外した瞬間、バンもろとも谷底に落ちるかもしれない。


2時間たっぷり神に感謝していたラッキーなアーノルド君にやってもらう事を、オジサンはマークと暗黙の同意を得て推薦した。


こうして、運よく何とか無事にバンは道へと引き戻された。


レッカー車のオジサンにお金を払い、助けてくれたジープの青年に感謝と謝礼を渡した。
実に素晴らしい青年であった。


ずっとジープに乗せて頂いていた女子3人に聞くと、モルモン教徒だそうだ。
「麓に着いた時もコーヒーやドーナッツを買ってくれて、寒く無いようにブランケットも貸してくれたわ~ナイスガイ!」と口にドーナッツの粉を付けながらジョニーが言う。


オジサン達男三人は「ふ~ん、美味しい思いをしてよかったね。で、俺たちのドーナッツは無いんかい!」と心の中で思った。
ともあれ、何の宗教、宗派であろうが、その教えの素晴らしさは「行動と人格」に現れるものである。


バンは元に戻ったが、さすがに夜のロッキー越えはあきらめた。
麓まで戻って朝になってからロッキー越えをする事になった。


事故があった場所に寄ってみた。落ちそうになった崖っぷちから下を見たが、底が見えないぐらい深い谷である。
こんなとこから落ちたら骨も拾ってもらえない、まさに奈落の底だ。


フッと道の反対側を見たら、白い十字架が何本もさしてあった。
たぶん、以前何人かがここで落下事故を起こして亡くなったんだろうと思った。


『九死に一生を得る』とはこの事だ。


この前30年ぶりにアーノルドに会ったが、当時20だった彼も太目の良いオッサンである。
「あの白い十字架の一つにならなくて良かったな⁉」と言うと、彼はただ笑っていた。


「笑い話で済んで、つくづく良かったな」と思うオジサンであった。